突然ですが皆さんは、麦茶だと思って飲んだものが麺つゆだった経験はありますか。私はあります。瞬間「腐っている」若しくは「毒を盛られた」と思うと同時に、喉元を過ぎてすでに体内に入ってしまったその液体への拒絶反応は、吐き気と共に一言「なにこれ」
これはほぼすべての人に当てはまることだと思います。
想像してください、駅から会社まで10分の道のりを歩き(大した事ない)やっと辿り着いたオフィスの椅子に腰掛け、パソコンを起動させている間に一口飲んだ水筒の中身から、いつものお茶ではない何かの味がする恐怖を。
そう、それはらっきょうスメル
家から持ってきた、ルイボスティーからあきらかにらっきょうの臭いがする。
なんてことだ、愛用の水筒からまさかのスメルハラスメントを受けるなんて、思いもよらなかった。まさに「なにこれ」
しかし、確かに心当たりはあったのだ。
自家製らっきょう
言わずもがな、元凶はこいつである。
この夏に漬けて美味しくできたらっきょう。2瓶に分けて大事に食べていたのだが、とうとう1瓶が空に。
もちろんしっかり洗ったが、瓶のパッキンのらっきょうスメルは、またどうせ来年のらっきょうに使うからと、気にせず水切りカゴのフックにぶら下げていた。
ね?もういやな予感しかしないでしょ?
水筒のパッキンの悪夢
その日の晩、私はいつもどおり愛用の水筒を洗っていた。水筒は中までしっかりスポンジが届くように浅めの構造だ。蓋やパッキンの細い隙間も、キュキュット泡スプレーでしっかりね。
水筒にはエコカラットのボトル乾燥スティックを挿し、蓋は伏せ、パッキンは水切りカゴのフックへ。
パッキンは水切りカゴのフックへ
覚えていますか?水切りカゴのフックに何があるのか。いや何が居るのか。
原因は自分だった
そらそうですよ。パッキンがひとりでにらっきょう酢へダイブするとでもいうのか。
なんということでしょう。私は自分がスメルハラスメントの被害者だとばかり思っていたのに、私こそが加害者だったのです。先に水筒のパッキンをらっきょうパッキンのスメル被害に遭わせたのは、この私だったのです。
これは復讐でしょうか、いいえ、不注意による自業自得ってやつです。
らっきょうスメルからパッキンを救う大作戦
さてここからは、不快ならっきょうスメル(らっきょうは好きだけど水筒からは臭って欲しくない)を退治するべく、悪戦苦闘する日々を綴りたい。
中性洗剤さん
まずは、パッキンにもやさしくいい香りのするオレンジの中性洗剤に、24時間漬けてみた。
漬けた直後はとってもいい香り。これは割りと簡単に臭い落ちるんじゃね?
で、翌日、キッチンに漂うらっきょうスメル。オレンジの洗剤はらっきょうの洗剤に変化を遂げていた。
撃沈
キッチンハイターさん
早くも彼の出番です。彼に落とせない汚れはない、消せない臭いもない。きっと退治してくてるはず。
ハイターを入れて、熱湯を入れて、パッキン投入。これはいけそうな気がする。ハイターさんはとても強力なので、パッキンの安全性を考慮して一晩だけ漬けてみた。
翌朝、
お?
いけてるんじゃね?
さっすがハイターさん、向かうところ敵なしっすねー、とウキウキで中性洗剤で洗う。
くんくん
・・・ん?
くんくんくん
・・・んんん~~、いるな。
ほとんどゴム臭なんだけど、なんかこう、臭いの向こう側に、いるわー、こっち見てるわー。
惜しかった。
匂いの上書き作戦
とりあえず、完全無臭化は断念。
というわけで、何か他の匂いの強い、でもお茶から感じてもそれほど不快じゃない匂いで上書きする作戦に切り替えることに。
そこで用意したのはインスタントコーヒー。
コーヒーは好きだし、別にお茶から多少コーヒー臭がしても、どうってことないやろってことでね。
水筒にインスタントコーヒーをスプーン一杯入れます。お湯を注ぎます。蓋をして逆さに向けます。これで2日くらい置いてやろうということに。
2日後、蓋を開けると「おおう!コーヒー!」さすがにしっかりコーヒーの香り。
しかしまだ油断はできない。取り外したパッキンをキュキュット泡スプレーで洗う。
くんくん
お?
くんくんくん
おおお~~!めっちゃコーヒー!
そしてどこにもらっきょうはいなくなった。素晴らしい!Excellent!
らっきょうスメル退治にはコーヒー
その後、実際お茶を入れて使用してみたところ、らっきょうどころかコーヒーもどこかへ行ってしまった模様。
コーヒーの出がらしには消臭効果もあるとは聞いたことがあるけど、正直期待以上の効果に驚いている。
皆さんも、水筒のパッキンがらっきょうスメルに侵された際には、ぜひとも試してもらいたい。