行こう行こうと思いつつ、なかなか行けていなかったラーメン屋さん「ぶたのほし」。尼崎にあるこのラーメン屋さんに先日行ってきたのでレビューします。
ぶたのほし
並ぶ
土日の昼時に店の前を通りかかる時には、いつも店の外に長蛇の列が出来ているぶたのほし。あこ餅が夫と一緒に訪れたこの日は平日でした。寒いしあまり外で待ちたくないけど、店内の様子とかも観察したかったので、店に着いたのはオープンしてすぐの11:10頃。ガラスの窓や扉には「代表並び禁止」「喫煙不可」「スギ薬局の駐車場に車を止めない」など、注意書きが貼られています。「代表並び禁止」などは人気店ならではですね。少し前に見た「ラーメン大好き小泉さん」のアニメを思い出しました。人気店なので、遠方から車で来る人も多いようですが、この周辺は割とコインパーキングが多いので、駐車ルールはちゃんと守りましょうね。
入店時、外で待っている客はいませんでしたが、店内は既に満席で、券売機の前には20人ほどの列が。券売機ではオリジナルグッズの購入もできるようですね。グッズの収益金は全て児童福祉施設へ寄付されているそうです。尼崎の伊達直人がここに。
食券を買って蛇腹状に並んだ列の最後尾へ。すると5分と経たずに店内は30人ほどがひしめき合うように。テスト期間中なのか、中高校生の姿も。客層は中学生から年配の女性までと幅広い。
店内を観察
奥行のあるカウンター席のみの店内。こってりとんこつのラーメン屋さんと聞いていたのに、あの独特の臭いがほとんどしません。見上げると吹き抜けの高い天井と、その間を通る太いダクトが二本。臭いに対して非常に気を使っているのがよく分かります。工場跡をそのまま利用しているのか、鉄骨の梁がむき出しですが、それを綺麗な青でペイントしていて、壁も真っ白で、全体的にとても清潔感があります。
BGMはQueen。映画が公開中だからかな?と思ったのですが、壁にフレディのブロマイドが飾ってあったので店主がお好きなんでしょうね。壁面には他にも、取材にきたアナウンサーのサインや写真、小さな子供が書いた手紙などが貼られています。手紙には「がむしゃらの高田店長さんへ」と書かれています。がむしゃらは大和郡山市にある「無鉄砲がむしゃら」。食べログ評価3.6以上をマークする、言わずと知れた超人気店ですが、「ぶたのほし」はこの「がむしゃら」の元店長さんが独立開業したラーメン屋さんなのですねー。人気店なのも納得です。
待ち合いの隅には立派な柱サボテンが3鉢も。あこ餅もサボテン育ててますし、植物店にはよく行きますが、こんな綺麗な柱サボテンは初めて見ました。特に真ん中の、いい値段しますよこれ(笑)
カウンターの端に積まれたチャリティーパーカー。「120z ヘビーウエイト生地」??無知なので、なんのこっちゃわかりません。しかし、知らないままにはしないあこ餅は、ちゃんと調べます。まず「120z」ではなく「12oz(オンス)」。あー、オンスは分かる、重さですね。つまり「このパーカーは12オンスあって重くてしっかりしてるよ」ってことですね。と、客席に目をやると、チャリティーパーカーを着てラーメンをすすっているカップルが。店主とも仲が良さそうで、常連さんなのでしょうね。
厨房を覗くと、大きなダンボールに入った、これまた大きな豚骨が目を引きます。あえて目立つ所に置かれているようなので、見せるためなんだと思われます。この日のスタッフは店主を含めて三人。帽子で見えずらいですが、お綺麗な女性スタッフが一人いらっしゃいます。店主は大きな鍋と大きな棒を使って、とんこつを煮ているようです。数十秒か数分置きにそれを豪快にかき混ぜています。これはかなりの筋力を要するのでは。ラーメンへの期待が高まりますね。
少しずつ列が進み、11:30には最前列組の椅子に座れるように。その10分後には愛想の良い男性のスタッフが食券を預かりに来てくれました。いよいよです。
実食
食券を渡して待つこと10分、順番が回ってきました。座って5分ほどでラーメンとネギめしが到着。あこ餅も夫も自分が食べたい物を選んだら、見事に同じラーメンに(笑)。だって、さかなとんこつ煮玉子ラーメンなんて名前だけで美味しそうじゃないですか。ねー。
濃厚そうなスープにたゆたう麺と具材。柔らかそうなチャーシューに煮玉子、太めのメンマがのり、黒いナルトが印象的。
期待を裏切らない「ネギめし」。ごはんあるよな?あ、あるある。
スープのひとくち目。しっかりとした魚の出汁のうま味が鼻を抜けます。でも、とんこつもおざなりではなく、こってりとした濃厚さも感じられますが、魚の風味と相まってなんとも軽やか。
太めの縮れ麺。もっちりとした麺にスープがよく絡みます。噛めば小麦の風味も。
煮玉子入りにして大正解。幸せの玉子。
こちらはネギめし。どっさり乗ったネギとご飯の間には、チャーシューの切れ端のようなお肉がたっぷり。シンプルだけどコレもめちゃくちゃ美味しい。ネギにタレがかかっているので、しっかりと混ぜて食べるのが◎です。
味変タイム
麺を三分の一ほど残したところで、味変にトライです。卓上に置かれた辛いニラと辛い味噌を投入。辛さがスープにすごく合う。あー、これもうまい。最後まで美味しくいただきました。
ごちそうさまでした。
最後まで重たくなく食べられたラーメン。口の周りはベトベトになりましたが、嬉しい事にカウンターの下にはティッシュが取り付けられていました。今回は店主からは遠い席になってしまったので、お話ができず残念でしたが、「ごちそうさまでした」と席を立った時の店主の優しい笑顔が見られたので十分です。
普段は飲食店に並ぶこと自体をあまりしないのですが、初めて「並ぶ価値あり」といえる店に出会った気がします。絶品ラーメンに清潔な店内、加えて接客もいいなんて、文句のつけようがありません。
これを書きながら、もうすでに行きたくなっているあこ餅でした。